[第2回] 目上の人に対する尊敬の想いが介護の基本です。

株式会社AT 佐藤美菜子さん(介護福祉士・サービス提供責任者)

目上の人に対する尊敬の想いが介護の基本です。

介護現場で働く魅力を紹介する「介護現場で働く若者たち」。
第2回目も引き続き佐藤さんにお話をお伺いしました。
実際に働いてみての印象から、就職活動中の学生さんに向けたメッセージまでお聞きしています。

―高校卒業後に社会に出られたわけですが、実際に働いてみていかがでしたか?

学校では教えてもらうのが当たり前だったので、働いてからも先輩が教えてくれると思ってたんですけど、
実際は「自分で考えて行動する」ということが基本で。そこに対してのギャップは感じていました。
先輩方も「早く一人前になってほしい」っていう気持ちがあってこその指導なんですけど、「社会ってこうなのか…」と思いましたね(笑)。
 
でも、仕事は大変だったんですけどすごく良い職場で。
明確な指導をしてくれる先輩が多かったんですよ。本で勉強してきたことが基本なんですけど、その応用を先輩たちが教えてくれたおかげで、いろいろなケースへの対応が身につきました。
だから私の介護のベースは、最初の特養で教えてもらったようなものなので、感謝しています。
 
―最初は特別養護老人ホーム(以下、特養)で働かれていて、その後いろいろな施設をご経験されていますね。施設ごとにどのような印象をお持ちですか?同じ仕事でも違うと思うのですが。
 
最初に勤務していた特養は、学校が推薦してくれた施設です。
その特養の印象というよりも「思い描いていた介護とは違っていたな」という意味でギャップを感じました。
 
おむつ交換や利用者さんの入浴を、言い方悪いんですけど流れ作業的にしていて。
今までの勉強と現場でやっていることの差が大きかったです。そこで「介護向いていないな」って落ち込んだこともあって…。
あとは、腰を痛めてしまったのも退職理由の1つです。体重のある方、精神疾患の症状が重い方のいるフロアを担当していたので。それで一旦特養を辞めました。

―転機になったのは、いつですか?

次に働いたのが、サービス付き高齢者住宅で、そこで初めて訪問介護をやることになったんですよ。
それが私にとっての転機となりました。「一対一でサービスをする仕事がある」ということを知れたのは大きかったです。
利用者さんと会話する楽しさにそこで気付けて。今までの経験を活かしつつ、サービス責任者もやることになりました。
 
次はデイサービスに異動したんです。
そこでは「利用者さんとたくさんコミュニケーションを取って楽しませる」ということを勉強して。
こちらのしたことに対して利用者さんの反応が返ってくるのが楽しかったです。
 
そこからまたご縁があって、今の職場であるサービス付き高齢者住宅で働くことになって。再びサービス責任者になりました。
ここの利用者さんは自立されている方が多いので、職員の接し方が利用者さんの満足度に大きく影響するというのが、
今までの施設とは違う点として感じています。

―幅広い経験をされて、施設によって介護の仕事にもさまざまなものがあるということを学ばれたんですね。
もしも今、また特養のお仕事をすることになったら、どのような考え方でお仕事をされますか?
 
昔と今では違うとは思うんですが、最初の職場では利用者さんの要望を聞いてあげられなかったことが心残りで。
また特養でお仕事をするなら、利用者さんの声を聞くようにしないとなって思います。
私たちが「これが良い」と思っても、利用者さんにとっては快適ではないこともあるので。できる限り利用者さんの声に近づける形で介護をしていくのが、私は大切だと思っています。

―訪問介護は一対一のやりとりですが、プレッシャーは感じないですか?

緊張よりも「まずは、行ってみないと分からない」という気持ちのほうが強いかもしれません。
何を言われても良いから、まずは直接お会いして、その方のご要望を探るというか。私自身はその探る作業が好きなんです。「この人はどんなことをしてほしいのかな」と考えて、うまくいったときは嬉しいですしね。
人それぞれですけど、私には一対複数よりも一対一の方が合ってるのかなと思います。

―もともと福祉学科で学ばれていたとのことですが、ご友人も同じような道に進まれたんですか?

私のいたクラスの半分くらいは介護や医療に携わっています。
友達は、施設や病院、グループホームなどで働いているので、今でも月に一度集まる時は情報交換会みたいになりますよ。
そこで私も情報を聞いては、職場で活かしています。
 
例えば、私の職場は利用者さんたちが集まる場所でもあるので、調理レクや麻雀・将棋などの利用者さんが喜びそうな話題を友達によく聞いていますよ。
あとは、訪問介護なので空き時間に「普段1人でいる利用者さんたちが誰かと関わる時間を持てる方法がないかな」と考えて、友達から聞いた情報を取り入れることもあります。

―お友達と集まる機会がリフレッシュだけでなく、お仕事に役立つ情報交換の場になっているんですね。

―佐藤さんのように介護の仕事にポジティブに取り組める人ってどのようなタイプだと思いますか?

目上の人に対する尊敬を持っているとか、根本的に介護に対して良い印象を持っている人のほうが楽しく働けると思いますよ。「人が好き」っていう方であれば、できる仕事だと思います。
よく介護に向いている人として、元気に対応できる、話すことが好きな人…などのタイプが挙げられるんですけど、そんなことはなくて。
もちろん人と関わることが好きな人は向いているんですけど、話すのが苦手・口下手な人でも介護の仕事を一生懸命やっているケースはたくさんありますから。
たまたま私は話すことが楽しいと感じるタイプでしたが、やりがいは人それぞれだと思いますよ。

―就職活動を進めるにあたって、何かアドバイスをいただけますか?

―これを読んでいる方の中には就職活動中という方もいると思います。佐藤さんから何かアドバイスをいただけますか?
 
私は面接後に現場を見学したんですけど、そういう実際の雰囲気を感じる経験はしたほうが良いです。働いているスタッフさん達の顔色、利用者さんたちの表情、建物の雰囲気などで、自分に合うかどうかある程度判断できると思います。違和感を感じるならそこは合ってないかもしれません。
逆に話を聞いてて引き込まれるなとか、雰囲気が明るいように見えるなって思える施設は楽しく働ける可能性が高いと思います。
自分の感覚を信じるのも大事ですよ。

―最後に、介護の仕事に興味を持つ若い方に向けてメッセージをお願いします。

介護が「人相手の仕事」というのはお伝えしておきたいです。
まずは人と話すことができれば大丈夫。技術も必要ですけど、別に身体的な介助だけじゃなくて、料理や掃除だけでも介護は成り立つと思うので。
もちろん、人の命をお預かりしているという責任はありますけど、利用者さんと日常会話ができればチャレンジできる仕事なので、難しく考えなくて大丈夫ですよ。
 
それと私の場合は、職場でいろいろな職種の人が手助けしてくれること心強いです。
たとえば、ケアマネさんに「この制度を使えばこの利用者さん良くなるんじゃない?」と、フォローしてもらったことも多くて。
今までも尊敬できる先輩のおかげで「もっと介護を勉強しよう」とも思えましたしね。
 
長い目で見てもニーズのある業界なので、技術を身につければいつでも職につけるというのも介護職の良いところです。両親が介護必要になった時にも、自分に知識と技術があれば助けることができますしね。
 
あとは、ちゃんと目を見て丁寧に話すとか、仕事を続けていくうちに自分なりの介護のやり方、楽しさが見つかるのも、介護職ならではだと思います。
興味がある方はぜひチャレンジしてみてほしいです。

ー長時間のインタビューにお答え頂きありがとうございました!これからもお仕事頑張ってくださいね。

人事採用担当との2ショット。「当社にとって、彼女は期待のホープなんですよ!」

施設内には目に優しい絵画が沢山飾られていて、色とりどりの季節を感じさせてくれます。

施設長とのコミュニケーションも大切。将来どんな風になりたいか?目線合わせの時間も必要です。

 

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