Q.面接時の注意点
面接官がチェックしているのはどんなことですか?
A.介護施設での面接では主に笑顔や話す時の姿勢など、所作を重点的にチェックされていることが多いようです。そのほか、介護施設ならではの注意したいポイントがいくつかありますので、頭に入れておきましょう。
◆第一印象を良くするには笑顔が大切
介護施設では、入室した際の第一印象に重きを置く傾向があります。
「人は第一印象でその人の印象の7割ほどを決めてしまう」という話もあるくらいですから、利用者様と接するという仕事柄、特に応募者の印象が大切なようです。
たとえば、認知症の利用者様は、人によって何度も同じことを言ったり、パニックになることがあります。
そんな時に笑顔で対応して安心してもらうのも、介護職の大事な役割です。
まずは、入室や着席した際に、口角を上げた明るい表情で対応すること。最初の印象が良いと、その後の面接も良い雰囲気で進めやすくなります。
あとは、ご自身の「施設に対する期待を胸に面接に訪れた」という思いを回答の中で伝えることができれば、第一関門突破の可能性が高いはずです。
対応する際は、挨拶や姿勢などの所作にも気をつけないと、せっかくの笑顔がヘラヘラしている印象になりかねないので注意してください。
背もたれに寄りかかる、足を広げて座る癖がある方は練習を重ねて直しましょう。
中には「緊張していて笑顔が出せない」という方もいるかもしれませんが、面接の練習を重ねることで当日の緊張を和らげることができます。
なるべく本番の雰囲気に近づけられるよう、誰かに面接官の役をしてもらうのも良いでしょう。
また、その場の雰囲気を和ませようと、冗談でコミュニケーションを取る面接官もいます。
そんな時、緊張が和らぐのは良いのですが、気を緩めすぎて「笑顔を忘れてしまった」「過度にフランクな対応になった」という事態にならないようにしましょう。
程よい緊張感を保ちながら、笑顔で明るい対応ができるのが理想です。
◆介護施設の選考をクリアするポイント
【履歴書よりも面接重視】
一般的な就活では、履歴書も採用可否の決め手になることがありますが、介護施設の場合は面接重視のところが多いようです。
他業種に比べると、学歴も重要視していないことがほとんど。施設によって多少の差はありますが、働いているスタッフは中卒~大卒の方までさまざまです。
履歴書の内容を細かくチェックするということはあまりないようですが、空白なく書くようにするのは基本。通勤時間や志望動機、ボランティア活動の有無などは質問に発展する場合もあるので、必ず最後にチェックしましょう。
【採用決定権が施設長にあるとは限らない】
合否の決定権が施設長ではなく現場スタッフにある…という施設もよくあります。
もちろん、組織ですので最終的な決定権は経営陣にありますが「一緒に仕事をする現場スタッフの判断基準も尊重したい」というトップの人は多いようです。
企業規模にもよりますが、面接は勤務先となる施設で行われることがほとんど。そこで働く人たちにも良い印象を残せるような立ち振舞を心がけましょう。
【施設見学でも対応に注意する】
先ほど、現場で働く人たちにも良い印象を残せるように…とお伝えしましたが、実際にスタッフの人と話す可能性のある施設見学では特に意識したほうが良いでしょう。
スタッフ、利用者様を問わず、人とすれ違ったら笑顔で挨拶をする、姿勢や態度に気をつけることは基本です。
加えて、利用者様との過度なコミュニ―ケーションを取らないことも大切。「私は介護ができる」というアピールからか、利用者様を馴れ馴れしく呼んだり、手を握ったりする方がいるようですが、これは考えものです。
誰もが初対面の方に手を握られたら驚きますし、利用者様とのコミュニケーションを取るのは働いているスタッフの役割。あくまで自分が応募者であるということを忘れないようにしましょう。
一般企業の面接とは少し違いがあることは感じていただけたでしょうか。
全ての施設に当てはまるものではありませんが、参考にして面接に臨んでいただければと思います。