Q.介護施設の形態

介護施設も普通の企業と同じような組織なんですか?

A.介護施設の場合は運営母体によって異なるため、一般企業の組織体制とは違う面もあります。代表的な4母体である「社会福祉法人」「医療法人」「NPO法人」「株式会社」と、役職についてチェックしてみましょう。


◆代表的な運営母体は「団体」と「会社」に分かれる


まずは、介護施設の運営母体についてです。
運営母体の種類は数多くあるのですが、ここではほとんどの介護施設が分類される「社会福祉法人」「医療法人」「NPO法人」「株式会社」の4つに絞りました。
この4母体を「団体」と「会社」の2つに分けて考えます。

【団体にあたる母体】
社会福祉法人、医療法人、NPO法人の3つ。社会問題を解決するための活動を軸にした法人ではありますが、一定の条件下・範囲内で収益事業を行うことも可能です。
社会貢献活動のイメージがある、税制上の優遇措置が受けられる、などのメリットがあります。

【会社にあたる母体】
その名のとおり、株主の出資によって運営されている株式会社を指します。介護業界のニーズの高まりから異業種の参入も増えているため、会社にあたる母体も徐々に広がりを見せている状況です。
価格設定が自由であること、一般の人から資金調達できる、などのメリットがあります。


◆一般企業とは役職の意味が違う

まず、一般企業との大きな違いとして挙げられるのが、役職の意味。

【会社(株式会社)】
・経営陣:取締役
・経営陣の代表:代表取締役(社長を務める)

【団体(社会福祉法人、医療法人、NPO法人)】
・経営陣:理事
・理事の代表:理事長


上記の通り、会社の代表取締役が、団体では理事長にあたるということです。例外的に株式会社でも理事と名をつけて配置していることがあります。

ちなみに「役員」とは、事業や経営の意思決定をする人たちを指す役職の総称のこと(理事を含む)。取締役・会計参与・監査役・執行役などが、会社法や会社施行規則における役員となります。

ここまで読んで「それなら施設長は役員ということ?」と思われるかもしれませんが、施設の規模によってはそうとは限りません。

たとえばファストフードチェーンの場合、本社とは別に各店舗に店長が配置され、店舗運営をしています。
同様に大手企業の介護施設であれば、都内に本社、各地に施設を構えていることが多く、各施設には施設長が配置されています。
施設長も店長のような役割と考えるとイメージしやすいかもしれません。
このほか、代表取締役や理事長で施設長を兼任している施設もありますので、情報収集の時に注意しましょう。

 

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